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【スタッフの投稿】秋の玉原高原(ブナ平と玉原湿原)

2022/ 10/ 07
                 
2022年10月3日

群馬県沼田市にある玉原(たんばら)高原(標高1200~1300m)で関東圏の森林インストラクターの観察会があり、参加させて頂きました。当日は玉原センターハウス前に集合、地元群馬県在住の森林インストラクターの案内で、先にブナ平に上り、昼食後玉原湿原に下るコースを歩きました。

前日までの真夏の様な暑さも和らぎ、曇りから次第に晴れていく秋の高原ハイキングに相応しい天候となりました。

集合場所に向かう前に玉原湖に寄ってみました。
この湖は、利根川水系発知川(ほっちがわ)に建設された1981年完成のロックフィル式の玉原ダムにより出来た湖です。水鳥でも浮いていなかと眺めましたが、まったく居ませんでした。

ブナ平・湿原の入口にあたる玉原センターハウス前の案内図

玉原湖の右側にスキー場などのレクリエーション施設あり、ブナ平・玉原湿原はその北側に位置します。

入口脇には早速、ノコンギクやゴマナ(いずれもキク科)が咲き残っていました。

オゼタイゲキ(トウダイグサ科) 尾瀬と玉原高原だけに分布するとされますが、ハクサンタイゲキの亜種で、違いは微妙なようです。同種とする説もあるようです。

ヒロハツリバナ(ニシキギ科) 果実は4裂し広い翼となり、そこに4個の種子を付けます。森の中で良く目立ちます。

ミヤマガマズミ(ガマズミ科)も真っ赤な実を付けています。

紅葉にはまだ少し早い時期ですが、一足先にオオバクロモジの黄葉が始まっていました

コマユミ(ニシキギ科) ニシキギに良く似ていますが、枝に翼が無いのでコマユミです。これも真っ赤な実を付けています。

ウダイカンバ(カバノキ科)の大木

銀色の樹皮が目立ちます。ウダイとは鵜松明(うたいまつ)のことで、この木の樹皮に油脂分が多く、生木のまま雨の中でもよく燃えるため、鵜飼で使う松明に使われたことに寄ります。早い時期に落葉することも特徴の様です。

ブナ平まで上ってきました。美しい森が広がり、大きなブナが出迎えててくれます。樹齢は200年ほどでしょうか?

ブナの倒木に生えたツキヨタケ 毒キノコですがシイタケと間違えて採取される場合があります。

ツタウルシ紅葉 他の紅葉はまだまだですが、枯れ木に絡んだツタウルシは既に綺麗に紅葉していました。

エゾツリバナ(ニシキギ科)も赤い実を吊り下げています。ヒロハツリバナの果実が4裂するのに対して、こちらは5裂します。

ブナ地蔵 石造の地蔵では無く、倒木のブナの根が変形して地蔵に見えることから付けられた名前です。何年経っても枯れないのは、隣の生きたブナと合体木になっているではとのこと。

ヤシャビシャク(スグリ科) ブナなどの老木に着生するちょっと珍しい植物。ガイドの方が居ないと見つけられません。

長沢三角点(1302.5m) 本日唯一のピークで最高点。

湿原の縁まで降りてくると、オクトリカブト(キンポウゲ科)が咲き残っていました。ヤマトリカブトの亜種とされます。東北地方などに普通に分布しますが、基亜種より花の色が薄いようです。

湿原に流れ込む沢の上には鮮やかな瑠璃色の実が付いていました。サワフタギ(ハイノキ科、別名ルリミノウシコロシ)の実です。

草紅葉の始まった湿原に出ました。奥の稜線がブナ平です。

ホソバツルリンドウ(リンドウ科) ツルリンドウの花冠が5裂するのに対して、こちら4裂です。

初めて訪れた玉原高原でしたが、ブナの森から湿原へと多様な環境の草花・樹木を観察できました。是非ミズバショウなど咲く春から初夏に再訪したいと思います。


中澤 
                         
                                  

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