湯河原駅前で全員が受付を済ませて幕山公園に到着、広場で開会式を終え出発しました。梅林の外周の道に出て歩き始めると早速、足元にタチツボスミレ、アカネスミレ、キジムシロ、コハコベなどの小さな花が咲いて、参加者のみなさんは写真を撮ったり、楽しそうに観察していました。見上げればほぼ満開の紅白のウメが青空に映え、メジロが蜜を吸いに群がっています。
梅に来たメジロを撮影する参加者
幕山という名前の所以が分かる柱状節理の岩を眺めてから、各班毎にウメをバックに集合写真を撮り先へ進みます。外周道を進むと前方上部にクスノキのモコモコした黄緑色の森の純林が見えてきます。かながわの美林50選「鍛冶屋のクスノキ林」とされている場所です。
先へ進むと白い実をたくさんつけたイズセンリョウや、赤い実を付けたヤブコウジが現れます。普段あまり見ることのないイズセンリョウをじっくり見て進むと、今度は特徴的な形のウラジロ、お正月の飾りに使われている常緑のシダが出てきました。
イズセンリョウ
ウラジロを観察
昼食時間が12時過ぎるため、登山道に入る前にゆっくり休憩を取って頂き、いよいよ幕山山頂への道へ入ります。
登山道には綺麗なブルーの色のヤマルリソウが小さな花を咲かせていました。その可憐な姿に皆さん感激。更に登っていくとムカゴネコノメソウが群生していました。4つの萼裂片が直立しているのが特徴です。コチャルメルソウも見ることができました。
ムカゴネコノメソウを観察
標高が少し上がりクロモジの冬芽、アブラチャンの冬芽、可愛い顔に見えるオニグルミの葉痕などを観察しながら進みます。すると今度はオニシバリがたくさんの花をつけて出迎え、山頂に近づくとヒメシャラが多く見られるようになります。観察する草花も多くなったものの、ほぼ予定通りに山頂に到着し昼食となりました。相模湾や真鶴半島、伊豆半島も見える気持ちの良い山頂の広場で、春の柔らかな日差しの中でお昼を過ごしました。下山途中にオオバヤシャブシの雄花や雌花を観察しました。
下山途中では梅林を見下ろし、幕岩の岩登りをする人たちも見ることができました。梅林ではジョウビタキが現れ、梅の花の香りが鼻孔をくすぐります。
梅林で解説
出口付近で参加者の感想をお聞きして、15時20分過ぎにバスに乗車し駅で解散となりました。参加者からは「梅も山も良かった。真鶴半島や海が見られて良かった」「見たかったヤマルリソウが見られて感激した」、「オスのジョウビタキを近くで見られた。色が綺麗だった」など、うれしい感想を多く頂きました。
梅の開花時期は年によって大きく変わるため、開催日の設定には幹事が頭を悩ませましたが、今回はちょうど良い日程となり幸いでした。
報告:小野
今回ご参加の高木様、久保田様より写真を送っていただきました。ありがとうございました。一部をご紹介します。
山頂から見た真鶴半島
ヤマルリソウ
梅園
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