【下見報告】ほのぼの花ハイク 秋の陣馬山

本番予定日:2022年9月23日(金・祝)
下見実施日:2022年9月10日(土)、9月17日(土)

多くの方に参加の申込をいただきました「ほのぼの花ハイク 秋の陣馬山」は、残念ながら雨で中止となってしまいました。

スタッフで行ってきました下見の様子をお届けしますので、せめてレポートと写真でお楽しみくださいませ。天気は曇り。JR藤野駅からバスで15分、終点の和田で下車しました。バス停から登山口までは、車道を歩きますが、沢井川沿いに広がる里山がホッとした気分にさせてくれます。この一帯は、景観・生物多様性・ひとの営みの3要素を審査基準とした「にほんの里100選」の一つに選ばれているそうです。

秋の自然観察に適した時期、たくさんの動植物との出会いがありましたが、今回は「花ハイキング」の趣旨に沿って、旬の花20種をご紹介していきます。

登山口からの登りはじめは、陽当りのよい野原です。
キツネノマゴ、ツルボ、ママコノシリヌグイ、アキノタムラソウ、キンミズヒキ、オトコエシなどがみられます。花の形が帆掛け船をつり下げたようなツリフネソウの花がちょうど旬を迎えていました。花の後部の巻いた距に蜜があります。

(ツリフネソウ)

少し歩くと、いよいよ山らしいスギ林に入っていきます。
手前の半日陰にヤマホトトギスがひっそりと咲いていました。

(ヤマホトトギス)

山道に入ってからは、ずっとシラヤマギクの散歩道です。

(シラヤマギク)

林下をさらに進むと、カシワバハグマやオクモミジハグマの蕾が随所にみられます。花はまだチラホラ。旬の時期は9月下旬ですね。

(カシワバハグマ)

(オクモミジハグマ)

登山口から尾根道までは、1時間ほど山道を登っていきます。その途中の休憩広場の先、暗いのり面に白くて小さな幽霊を発見!暗い林の中で銀色に浮かび上がる竜のような形をしたアキノギンリョウソウです。

(アキノギンリョウソウ)

9/10の下見時は、雨が降った翌日ということもあり、キノコが盛りだくさんでした。キノコたちの姿を森くらスタッフの高橋まり子さんが動画にしてくれましたので、ぜひご覧ください。

尾根道への合流点近くになると標高が高くなる(600mくらい)せいか、イヌショウマやシモバシラがたくさん花を開いていました。

(イヌショウマ)


(シモバシラ)

一の尾尾根との分岐点で一休み。ここからは、明るい尾根道をゆったりと歩いていきます。キバナアキギリの黄色い花が目立ちます。園芸種の赤いサルビアはブラジル産、こちらは日本産サルビアです。

(キバナアキギリ)

太いヤマザクラの木が続く山道を「春はきれいだろうな~」と歩いていると、珍しめの花を発見。シュロソウです。紅色の六角の花をたくさんつける、おもしゅろそう!な植物です。

(シュロソウ)

山頂に近くなると急に登りがきつくなります。
登りはじめにクサボタンが見られ、さらに進むとツルリンドウがたくさん咲いている場所がありました。

(クサボタン)

(ツルリンドウ)

お昼近く、ちょうどお腹が鳴る頃に、急傾斜の階段道がハイカーの前に立ちはだかります。このきつい坂を15分ほどで凌ぐと、山頂に到着~。

のびやかに広がり、山々を見渡す草原は、ユウガギクやアザミ、ツリガネニンジン、ヤクシソウなどが咲き誇り、キアゲハやツマグロヒョウモンが舞う本当に気持ちのよい場所です。

(ツリガネニンジン)


(ノハラアザミ)


(ユウガギク)


(ゲンノショウコ)


(ヤクシソウ)


(陣馬山山頂 857m 下見に参加したメンバー)

昼食は、信玄茶屋でとりました。味噌汁300円を注文すれば、おにぎり等持ち込み可です。茶屋の主人の自慢は自家製の味噌。旨い!

下山は、整備されたトイレの脇から下り、まずは明王峠を目指します。
途中、大きな花のオオガンクビソウやピンク色のレイジンソウを見つけました。
サラシナショウマは、まだ時期が早いようで、硬い蕾の姿でした。


(オオガンクビソウ)


(レイジンソウ)

明王峠から相模湖までは、かなり長い距離を下っていきます。坂がきつい所もありますので、すべらないよう注意して下りましょう。
大平小屋跡にフジカンゾウが美しい花を咲かせていました。

(フジカンゾウ)

その後、相模湖展望台、与瀬神社を通過し、午後4時頃にJR相模湖駅に到着。
歩き甲斐のあるコースでしたが、駅前の「かどや」さんで戴いたビールの美味かったこと!

またいつか、花に囲まれた秋の陣馬山へ、皆様とご一緒したいです。

報告:中村 賢史

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