2023年5月3日
端午の節句も近いこの日、風薫る新緑の中を金時山を目指してハイキングをしてきました。今回はよく登られている金時神社登山口など南からのコースではなく、地蔵堂から夕日の滝を経て北から登る金時ハイキングコースを歩きました。
ヒメウツギ
まずは南足柄市の西部、箱根外輪山を水源とする内川の上流部にある「夕日の滝」に立ち寄ってみました。落差23mの立派な滝で、ちょうど朝日に照らされて水飛沫が漂って、神々しい姿を見せてくれました。金太郎伝説ではここで産湯を使ったとされています。
滝付近ではツクバネソウがひっそりと咲いていました。川沿いの湿った木陰には地面に倒れるようにしてタニギキョウが群生していました。花冠はわずか5mmですからこちらもあまり目立ちませんが先が5裂するところは確かにキキョウの姿です。この日は朝ドラの影響を受けて(笑)ヤマトグサが咲いているのではと探してみましたが、結局見つけることはできませんでした。
ツクバネソウ
タニギキョウ
沢から離れて登っていくと薄暗い林床で不意に現れたのはクマガイソウです。袋状の唇弁がなんとも不思議な形ですね。
クマガイソウ
尾根に出てヒメハギやギンリョウソウを見ながら、岩がちな急登にひと汗をかくと金時山に到着。この日はみごとな富士山の大展望が待っていてくれました。
ヒメハギ
ギンリョウソウ
金時山頂からの富士山
このあとは乙女峠へ下りていきます。タチツボスミレの白花品種で距が淡紫色に染まるものをオトメスミレといいますが、この和名は牧野博士が箱根の乙女峠で発見したことに由来します。そのオトメスミレがちょうど見ごろで咲いていました。他の地域にもありますが、ここでは距が淡い色ではなく鮮紅紫色のものが多いようです。
オトメスミレ
登山道沿いでは満開のシロヤシオやトウゴクミツバツツジが咲き、コイワザクラやヤマシャクヤクも咲き始めていました。展望の山として有名ですが、花との出会いもとても楽しい山でした。
シロヤシオとトウゴクミツバツツジ
コイワザクラ
ヤマシャクヤクはもうすぐ開きそう
高橋まり子
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