2023年4月29日
東急田園都市線用賀駅から世田谷美術館までのアプローチとして「用賀プロムナード」という、いらか(瓦)を取り入れた造形が並ぶ道があります。
地域住民からは「いらかみち」と呼ばれていて親しまれています。
四季折々の花や木が美しく彩どり、楽しく歩いているうちにいつのまにか砧公園へ到着する、およそ1.5キロの遊歩道です。
5月上旬道沿いは白い花が目立ちます
エゴノキ
ピラカンサ
ヤマボウシ
ハリエンジュ
別名ナンジャモンジャノキとも呼ばれるヒトツバタゴが砧公園内にあり、世田谷名木百選に選ばれています。
今回のお目当てはこの花、今年の開花は早いのではないかと、連休前の4月29日に行ってみました。
モクセイ科ヒトツバタゴ属に分類される木で、和名の由来は「一つ葉のトネリコ」。学名ではギリシャ語で Chionanthus 雪と花の意味です。満開になると木全体が雪に覆われたような姿になり、この命名に思わずうなずけます。国内での分布は対馬、長野、岐阜、愛知と点々としていて各地で天然記念物の指定を受けている植物です。
昔からなんだかよくわからない木を「ナンジャモンジャ」という名で片付けていたようで、この名で呼ばれているのはクスノキ、ニレ、ボダイジュ、イヌザクラなどいくつかの別種が存在しますから要注意です。
花は5月といわれます。雄花だけの株と両性花の株があります。この公園には2本並んで植えられています。花時なら雄株と両性株なのかどうかわかりますから実際に見に行ってみてはいかがでしょうか?
バラのコーナーも見ごろで色鮮やかな花が咲いています。
砧公園の中には他にもいくつかの世田谷区の名木があります。
身近な木や草に親しみ、帰り道は静嘉堂文庫を経由して、
近代的に再開発された二子玉川駅に向かうのも気持ちのいい散策コースです。
高橋まり子
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